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フィンランドのサンナ・マリン首相との面談。

1月13日。視察のハイライト、フィンランドのサンナ・マリン首相との面談に臨む。37歳の若き女性宰相は、27歳で市議会議員に当選してからすぐに頭角を表し、わずか7年で国家指導者に。週末には市内のクラブで踊る姿が目撃されるなど行動が波紋を呼ぶこともありますが、飾らないスタイルは若い世代(特に女性)から高い支持率を誇ります。議会中のこの日も、細身のジーンズにロングブーツというカジュアルな格好で登場。 「幸福度世界一の国というのは単にニコニコしているということではありません。男性も女性も若きもお年寄りも、全ての国民が信頼で結びつき全員参加で社会課題解決に力を合わせていく国づくりに取り組んできました。」 華奢な体からはびっくりするほどの太い声量と強い眼光に、パンデミックやウクライナ危機など多くの困難を乗り越えてきた自負と自信が伝わってきます。私からは行政サービスのデジタル化やスタートアップ分野での両国の協力の深化について発言。女性活躍についても議論が及び、「なぜ日本には女性政治家が少ないのか。このことについて国内で議論になっているのか。」とマリン首相から質問。「視察もしてもらった手厚いチャイルドケア(幼児保育)がフィンランドでは女性活躍への大きな役割を果たした」と日本へのアドバイスも。もうすぐ5歳の誕生日を迎えるお嬢さんへ誕生日プレゼントの絵本を贈呈すると、「早速読み聞かせさせてもらうわ」と最後まで等身大のマリン首相でした。 この日は他にもフィンランドのデジタル庁、財務省、防衛省をそれぞれ訪問し、また、現地のスタートアップ関係者のお話も聞かせて頂きました。現地に駐在している複数の日本人の方によればフィンランドでは、公教育や保険医療の質がしっかりしている上、汚職が少ないなど、「国家や組織運営の透明性が高く、多くの国民がハッピータックスペイヤーとして納得して高い税金を払っていると感じる」とのこと。移民の問題や急速な少子化など、同国も決して全てがバラ色というわけではないはずですが、北欧型の高負担・高福祉国家の成り立ちを分析する過程で日本が取るべき方策のヒントも見えてきそうです。 三日間の濃密な日程を終えて、夜はフィンランド発祥と言われるサウナへ。人気店「ロウリュ」では、体を温めた後は氷の浮かぶバルト海へザブンというのが流儀。仲間の勢いと水着姿の女性やお年寄りもどんどん飛び込んでいく姿に圧倒され、覚悟を決めてしっかり頭まで浸からせて頂きました。 どこまでも奥深い国フィンランド。次回は季節のいい夏にまた訪れたい場所です。
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