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政治の道に進み、半年。振り返りと感謝。

大勢の皆さまのお力を頂き衆議院議員として国政の場に送り出して頂いたのは、昨年10月31日のこと。
 それからはや、半年の月日が経ちました。
 この6ヶ月間を振り返ってみれば、これまでの人生とはまったく異なる濃密な時間ででした。
 一年生議員なんて所詮、できることは少ないのではないか、当初はそんな思いもありました。でも振り返ってみれば、想像していた以上にたくさんの仕事に関わらせていただき、ありがたいかぎりです。

半年間の活動を振り返って

まずは議員活動の基本となる委員会質問。法律案の提案者や大臣に政策提案をさせて頂ける貴重な機会です。半年のうちに4度、立たせていただきました。
 1回目はことし2月、予算委員会の経済産業部会。このときは、地方で起業する方やビジネスを通じて社会課題を解決しようとする方の後押しをするスタートアップ支援の提案などをさせていただきました。
 2回目が、同じく2月の総務委員会。地元でも多くの方が心配している南海トラフ地震などに対する防災体制の備えについて、質問をさせていただきました。
 3回目が、3月の財務金融委員会。急拡大する暗号資産やデジタル資産を中心に、Web3.0 時代の国家戦略についての政府の取り組みを促しました。
 4回目が、4月の厚生労働委員会。子ども政策について、難病、虐待、貧困、障害を抱える子どもたちに関しての政府の考えを、確認させていただきました。

 スタートアップ支援に関する提案は、4月に取りまとめられた自民党のスタートアップに関する提言に、内容を盛り込んでいただくことができました。暗号資産などについての質問内容については、その後にロシアへの経済制裁逃れなどを防ぐ新たな法改正へとつながっていくこととなりました。
 質疑の内容が実際の政策へと結実していくと、委員会での議論のやりがいと意義を改めて強く感じることとなります。

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萩生田経産大臣に議員として初めての委員会質問(2月16日)

また、委員会に限らず、たくさんの政策プロジェクトにも関わらせていただきました。
 新しいデジタル経済圏に向けた国家戦略を描いた「NFTホワイトペーパー」の起草に携わらせていただいたり、「一期一年三期まで」の役員選任ルールを新たに定めた党則改正との条文づくりなど党の重要課題に取り組ませていただいたり、ひとり親支援の要望書を議連の役員として書かせていただき大臣のもとへ届けに出向いたり。また近々では子ども基本法の議員立法に取り組み、予算委員会の答弁席にも座らせていただきました。

              この半年間の主な政策的取り組み
社会起業家の育成などスタートアップ支援の拡充を提案(2月16日、衆議院予算委員会経産部会)
・ ウクライナからの避難民の国内受入れに関する提言(3月2日、総理表明)
・ 衆議院財務金融委員会にて、暗号資産がロシアなどに対する経済制裁逃れに使われる可能性について指摘(3月11日、衆議院財務金融委員会)
・ 自民党の党則改正案の策定(3月13日、自民党大会にて了承)
・ NFTホワイトペーパーの起草(3月30日、部会了承)
・ ひとり親支援に関する要望書の策定、大臣等への提出(4月1日)
・ こども基本法(議員立法)の共同提案者として国会提出(4月4日)

こうして並べてみると、なかなか盛りだくさんです。率直なところ、「ああ、経験の浅い者にも、これほどどんどん任せてくれる世界なのか」と驚きを感じています。
 自分の手を動かす仕事が意外に多いことにも気づきました。政治家といえば「これを頼みます、あれもお願いします」と口頭で指示を出すのが中心かと想像していましたが、そうではなかった。自分で文章を書くことは多く、ときどき弁護士時代に戻ったような気分になります。
 眠い目をこすりながら自分で手を動かして書くことは大変です。でもひじょうに学びの多いプロセスでもあります。文章をまとめる官僚の人たちはこういうところで苦労しているんだなとか、この表現を使うのにはこんな裏の意味があるんだなとしくみに気づいたりしますから。受験勉強さながらに猛勉強させていただいている毎日です。

 さて、半年間のこうした活動から得た「気づき」についても、いくつかご紹介させて頂きたいと思います。

エピソードの力

まずは、エピソードの力はすごい、ということ。
 自民党の政治家の毎日は、部会で始まることが多いものです。朝8時から、さまざまなテーマを掲げて集まりが持たれ、そこで喧々諤々の議論がおこなわれています。
 参加した議員が次々と意見を述べ、なるほどと膝を打つ意見もあれば、自分とはまったく異なる意見も飛び出したりするのですが、説得力のある意見には共通項があります。具体的なエピソードをベースに語っていることです。

 たとえば最近ですと、先輩議員がこんな話をしてました。昨今の原材料価格の高騰について、地元の中小企業社長が困り果てて、原材料費上昇分を価格に転嫁できないか元請けへ交渉に行ったら、無下に断られて頭を抱えていたとのこと。「零細下請けの立場じゃ価格転嫁なんてできるわけない」と涙ながらの言葉を聞いたというのです。
 切実さが伝わってきます。制度論だけ唱えても、実際の現場では思うようにいかないことは多いのだなと考えさせられます。エピソードがあると、抽象的な議論に人の顔がしっかりと乗っかってきます。と同時に、一つの強烈なエピソードで制度全体の議論の方向が大きく動かされてしまう危うさにも注意しないといけません。
 いずれにしても、誰よりも地元を歩き、現場を確かめ、人の話に耳を傾けることの大切さを改めて思い知らされます。

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市内の水害リスクが高い地域を現地確認

政策論議に期の上下なし

もうひとつ、胸に刻まれた言葉があります。先輩議員から伺った「政策論議に期の上下なし」というものです。
 政治家になる前の勝手なイメージでは、永田町というのは年功序列で、最初の10年くらいは先輩の言うことをひたすら聞いて従う社会なのかと思っていたのですが、どうやらそうじゃない。「政策論議に期の上下なし」との言葉が昔から自民党にはあるんだと教わったのです。政策については一年生だろうとなんだろうと、遠慮なく自分の意見をどんどん言えばいいのだとのことでした。

 実際に活動を始めてみると、本当にその通りでした。
 政治の世界では至るところで議論を戦わせる場があり、そこでは先輩に対して若手が鋭く反論したり、ときにはかなり語調の強いやりとりが続いたりしていて、最初は驚いたりハラハラしたりもしました。
 それでも会議が終わると、お互いにニコニコと話したり、冗談を言い合ったりしているのです。政策論議で意見が違うのは、立場や地元の違いなどもあるので当たり前。もちろん政治家同士、礼節をわきまえ、相手への敬意を忘れることがあってはいけません。でもその上で、社会をよくしていくために政策論争では徹底的に真剣勝負する、そのことの大事さを教えていただきました。

Web3.0時代のデジタル経済戦略について、岸田首相に提言(4月21日)

スタッフあっての議員活動

さらには、この半年で最も痛感しているのは、スタッフのサポートの大きさとありがたさです。
 政治家になりたてで右も左もわからない時期でも、議員にはスケジュールがどんどん入ってきます。地元から相談に来てくださる人がいたり、役所の方が法案の説明に来たり、そしてもちろんさまざまな会議もびっしりと。それらに適切な優先順位をつけながら、てきぱき整理していってくださるのがスタッフの皆さんです。
 平日は地元に帰れない議員に代わって、後援者の方や地域へ足を運び、さまざまな生活課題や関心事などの声をきちんと聞きとってくださるのは、地元スタッフの皆さん。その報告があればこそ、週末に自分が地元へ帰ったときに最優先に何をすべきか考えることもできます。
 尊敬できる先輩議員の事務所では、スタッフの方々もとてもしっかりしていることが多いです。やはり議員ひとりでできることには限界があります。幸い私には父の代から支えて下さっている経験豊富なスタッフの方々が、経験の乏しい新人議員が事故を起こさないよう支えてくださっています。お陰で何度もピンチを救っていただきました。優秀で献身的なスタッフをはじめ支えてくださる方々あっての政治活動だ、そんな当たり前のことを噛み締め直す日々です。

志と感謝を忘れないように、皆さんにつくって頂いた応援ボードを壁紙に。

たしかに考えるべきこと、やるべきことは山のようにあって目まぐるしいですが、これほどやりがいのある毎日を送れていることに、送り出して頂いた皆さまに感謝の念しかありません。「いつ休んでいるんですか」と聞かれることもありますが、松山を歩いているときも、東京で働いているときも、もっともっと知りたいこと、やりたいことが増えるばかりです。
 通常国会は6月半ばまで続きます。そこまでを乗り切って、まずは一年生議員としての最初の区切りになるのかもしれません。手がけるテーマも、抱える責任も、さらに広がっていくでしょう。初めて当選した夜の決意と皆さんへの感謝を忘れずに、アクセル全開で挑戦し続けたいと思います。
 これからもどうぞよろしくお願いします。

こどもたちの未来のために、走り続けます!

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